posted on 2013年6月23日日曜日

富士山はこれまでも、これからも日本一の山

のぞむ
「ふーじーは にーぽっんいーちーのーやま~♪」


博士
「お、のぞむくん。富士山の世界遺産登録を喜んでおるのか。」


さすけ
「ぼくも日本の天然記念物として嬉しいです。」


博士
「そうか、さすけは柴犬じゃからな。なんにせよ、日本の自然が世界に認められたのは嬉しいことじゃ。」


のぞむ
「ま、そういうことだよね。」


博士
「なんじゃ。意外にも冷めておるな、のぞむくん。」


のぞむ
「いや、地元の人や関係者が喜ぶのは当然だと思うし、日本人が喜ぶのもいいよ。けど、なんかその、ユネスコ万歳な感じ?に違和感があるんだよね。」


博士
「ふーむ、ユネスコというよりメディアの取り上げ方なんじゃないかな?富士山が素晴らしい、というより決まったことが素晴らしい、的な内容がクローズアップされすぎとか。」


のぞむ
「そうなんだよね。富士山は昔から変わらずあって、その素晴らしさをこれからも守っていきましょう、ということなんだろうけど、世界遺産に登録されるためになんたら、とかは富士山的にはどうでもいいことなんじゃないかと思うわけですよ。」


博士
「それでも多くの人に認められるために、地元の方をはじめたくさんの関係者が努力してきた結果じゃからな。世界遺産という栄誉を得られたのは喜ばしいことじゃよ。」


のぞむ
「そもそも世界遺産ってなんなの?ユネスコってどんな組織なのさ?」


博士
「ユネスコとは『国際連合教育科学文化機関』、つまり国連の機関で、教育や文化の振興を通じて戦争の悲劇を繰り返さないという理念に基づいておる。そして登録された世界遺産は、環境破壊や紛争などから保護するなど保全活動が行われ、未来永劫その姿を保っていくことを目指しておるのじゃ。」


のぞむ
「ふーん、汚したり壊したりするのは人なのにね。わざわざそんなこと決めないと、大事なものを守れもしないんだ。」


博士
「お、今日はひねくれモードじゃな。何が気に入らんのじゃ?」


のぞむ
「うん。ひねくれてるのは分かってるんだけどね。なんか、オリンピックの時の話みたいでさ。ユネスコさんのご機嫌伺いみたいになってるなら、本末転倒なのかなって。『ここは素晴らしい。我々が協力するから是非守っていきましょう』っていうならまだしも、こっちから申請して、事前に通りそうとか通らなそうとかどこは外せとか、自然遺産は無理だけど文化遺産ならいけるぞとか、いろいろ頭下げた挙げ句、その国の責任で保護していきなさいって、政治的都合が多そうじゃない?あ、ひねくれなんで聞き流していいよ。」


博士
「ふむ、なかなか深くネガティブに考えてしまったな。しかしそうならないとも言い切れんし、そうならないようにも今あるものも含めて世界遺産をきちんと見守っていく必要もあるじゃろうな。」


のぞむ
「そうだね。せっかく世界遺産に登録されたんだから、これからそれに相応しい場所にしていかないとね。観光客を呼ぶチャンスなんだろうけど、ただ来ればいいってもんじゃないし、よく分からない人がいっぱい来てかえって汚くなったとか、絶対しないで欲しいよね。」


博士
「世界遺産の意義をきちんと理解してもらう活動も必要ということじゃな。世界遺産への落書きとか、世界遺産ではないがスカイツリーができたときの周辺のごみ問題などもあったしな。」


のぞむ
「そういうこと。もう、そういうところに行くんなら、汚さない誓約書とか歴史や成り立ちのテストをして、それでも行きたい人だけ行けるようにしたらいいんだよ。あ、これもひねくれですから。」


さすけ
「ごみが出るのは仕方ないです。でもちゃんと片付けたら、次の人は気持ちがいいです。」


博士
「さすけのウンチと一緒で、最終的には人のモラルの問題じゃな。過去からの遺産に恥ずかしくない行動が出来るか、問われているのかもしれんな。」


のぞむ
「富士山が文化なら、昔の銭湯にあった富士山の壁画も遺産にしたいねぇ。これも趣旨違いか。」


博士
「じゃが、銭湯とそこに描かれた富士山などの絵も紛れもなく日本の文化じゃよ。これからの富士山をどう文化として取り入れていくのかもまた楽しみじゃな。」


さすけ
「ぼくも富士山行ってみたいです。」


のぞむ
「えー、君は車酔いするでしょ。それに最近散歩もあんまり歩きたがらないしね。富士山行ったら疲れちゃうよ。抱っこするにも重いし…」


さすけ
「(はっ!余計なことを言ってしまった!)」


のぞむ
「よし!さすけ。痩せるために走って帰るぞ!!  そしておやつは抜きで夕飯までガマンだ!!」


さすけ
「(しょぼん…)」



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