posted on 2013年9月25日水曜日

観てないけど半沢直樹



のぞむ
「博士、半沢直樹観てた?」


博士
「いや、観ておらんかったな。最初を見逃すとどうもな。それにこんなに人気が出るとかえって引いてしまうわい。」


のぞむ
「国民の58%のほうだね。ぼくもなんだけど、DVDで観ようか原作の本を読もうか考え中なんだよね。」


博士
「原作も面白そうじゃな。『下町ロケット』とか『ルーズヴェルト・ゲーム』の人じゃよな。」


のぞむ
「中小企業の熱い男達のドラマだよねぇ。今回は銀行という大舞台だけど、映像もTBSがいい感じに暑苦しく作って良かったみたいだし。『官僚たちの夏』だっけ。あれもこの時間枠だったと思うけど、THE 昭和って感じで暑苦しかったねぇ。堺雅人も出てたしね。」


博士
「『倍返しだッ!』とか名ゼリフがひとり歩きしてしまったが、キャストも良く、名作だったようだな。香川照之の敵役はまさに怪演とのことじゃ。」


のぞむ
「博士、ちっちゃい『ツ』は別の、しかもマンガだから。
  香川照之は名優だよね。悪役が心底憎らしいとか恐ろしいって、主役を演じるより難しそうだもん。カイジの利根川も憎たらしかったけど、今回のイメージも相当残るよね。

  北大路欣也もいいよね。存在感があって。総理大臣役といえば、ぼくの中でNo.1だなぁ。」


博士
「今回は頭取役じゃそうじゃな。『華麗なる一族』のときのような剛腕頭取ではなく、いい上司という役どころだったみたいじゃが、いると場がしまるな。」


のぞむ
「華麗なる一族ねぇ。懐かしい。あのときの万俵さんは怖かったなぁ。」


博士
「同期も良かったそうじゃ。及川ミッチーや片岡愛之助、滝藤さんにいたっては日ハムの木佐貫ネタも飛び出したくらいじゃ。」


のぞむ
「あぁ、日ハムに出向して、今度は巨人の先発に戻してやる、みたいなネタをネットで見たよ。ドラマを見てなくても、そこだけで笑えた。」


博士
「それもこれも、内容が良く、視聴率も良いから話題にもなったためじゃな。タイトルの『半沢直樹』も良かったんじゃな。原作は『オレたちバブル入行組』や『オレたち花のバブル組』じゃからな。」


のぞむ
「昭和テイストのダサい感じはそれはそれでいいけどなぁ。まぁやっぱりインパクトはあるかな。『あまちゃん』が『おらたち海女のアイドル組』とかだったら、微妙だったかもしれないし。」


博士
「ぷっ。なかなか面白いタイトルつけたな。あまちゃんも今週がラストじゃな。また改めて語ってみよう。あれも名作の部類じゃろうし。」


のぞむ
「そうだね。ま、半沢直樹も話の筋については全く話してないんだけどね。やっぱり原作を読みたいなぁ。今からドラマを見ても話題の部分に振り回されちゃいそうだなぁ。原作読んで、ちゃんと噛み砕いてからドラマを見たいかも。」


博士
「本もよく売れているようじゃしな。池井戸先生の本はリアリティがあるよな。堅いところは堅いし、ゆるいところはゆるい。また、出てくる人の悩みや考え方も人間臭さが出ておる。」


のぞむ
「難しい話だったりしても、出てくる人たちが等身大だから、感情移入もしやすいよね。そう考えると、堺雅人をはじめ今回のキャストって超一流エリート集団って感じだよね。あ、一流銀行マンだからそれでいいのか。逆に、下町ロケットとかのドラマを見たいかも。」


博士
「WOWOWかなんかでやってなかったっけな?そのうち地上波でも制作するかもな。視聴率も取れそうだし。」


のぞむ
「最近のドラマは視聴率って取れないもんね。平成の最高が『ビューティフルライフ』って、あの手のトレンディードラマ(笑)って今はもう流行んないんだね。一昨年の『家政婦のミタ』とかもそうだけど、恋愛ものってもう出尽くしちゃったのかな。それとも、今の時代の恋愛ってドラマ仕立てにしづらいとか。」


博士
「確かに時代が変わっていることは大きいんじゃろうな。昔は、胸に秘めた密かな想い、とかに多くの共感が集まったが、今はオープンだったり、笑いの要素が強かったり、みんなでワイワイ楽しくやるのが主流で、じっくり恋愛に浸るとかがないのかもしれん。草食系・肉食系など両極端なんじゃろうかの。」


のぞむ
「昔は連ドラ観るのが楽しかったけど、今じゃ毎週観るのが大変だったり、2時間もの一本で済ませたりが多くなってきたなぁ。ネットだったり、DVDだったりいつでも見られるメディアが増えてきたせいもあるのかなぁ。」


博士
「ふむ。じゃが、時代は回っていくものでもあるから、いいものならまた巡ってくることもあろう。今のテレビは単なる焼き直しで古い映像や歌などをまとめた番組を多くやっているが、そこからさらに突き抜けてこそ、次の時代の主流は来るんじゃろうな。そういう意味じゃ『原作がしっかりしたもの』というのがこれからのキーワードになるかもしれん。」


のぞむ
「昔のトレンディー(笑)ドラマは、どっちかっていうと脚本家次第ってイメージがあるよ。」


博士
「そうじゃな。ただ、時々ニュースで映像化や映画化、舞台化において原作者の意図に反した制作側の言動で揉めているということも聞く。」


のぞむ
「土屋アンナの舞台とか、ヤマザキマリの、あれは出版社とだっけ?原作好きには原作者がないがしろにされた作品は応援したくなくなるよね。」


博士
「うむ。メディアのあり方や業界の体質など、様々なものがこれから見直されてくるかもしれんな。テレビや舞台など人目につくところが大きくてエライわけではなく、それを支える人々が脚光を浴びるようになっていかんといけないのじゃろう。」


のぞむ
「横暴なメディアに倍返し! いや、9倍返しだ!」


博士
「何じゃその半端感と、無理矢理半沢感・・・」


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