posted on 2013年9月27日金曜日

【新聞一面】柏崎刈羽きょう再稼動申請



博士
「今日の一面は、柏崎刈羽原発の・・・」


のぞむ
「えーっ!楽天優勝じゃないの!! 一面にホラ、写真つきでホラ!」


博士
「楽天の話題は別でやるわい。一面トップを扱うコーナーとしては、今日の内容は大事容じゃぞい。」


のぞむ
「柏崎刈羽原発か。確かに大事な問題だね。以前、東電の社長が新潟の知事に公開説教されてたやつだよね。」


博士
「県の了承を得る前に申請準備を進めていたとして、安全よりお金が大事とか言われちょったな。」


のぞむ
「ここの原発って7基合わせると一ヶ所の原発としては世界最大なんだってね。しかもそれが東京や首都圏のための電気なんだし、地元の人にしてみればよっぽどちゃんとやってしかるべきだよね。」


博士
「原発があることでの雇用や地域財源にも影響するわけじゃから、一概に無くていいともいいきれんが、福島の事故を受けての住民感情としては、無くせるもんなら無くしたい、じゃろうな。」


のぞむ
「無くなる可能性だってまだあるんでしょ?申請していいよって承認が出ただけなんだし。」


博士
「そうじゃな。今後も東電と新潟県が並行協議をし、第三者である原子力規制委員会の審査を経て、最終的に地元が再稼動を同意して、初めて再稼動に至る。この前のような不手際が今後の協議で発生すれば、即アウトになりかねん。」


のぞむ
「地元民としては、どんなにリスクを減らされてもリスクがゼロになるわけではない以上、よっぽどの安全管理と万が一の保障、地元への還元などがないと、OKは出せないよね。既にある以上は、再稼動させるか廃炉にするかの2択しかないわけだけど、廃炉にするにも時間がかかるし、将来的な地元の安泰くらいしかメリットがないけど、安全に稼動させられると信用できるかどうかだよね。」


博士
「うむ。その信用を最初の段階で疑ってしまう出来事があったからな。相当のハードルで行われることは必至じゃな。脱・原発などの議論も、安倍政権になっていったん下火になってしまったが、未来永劫決着がついたわけではないしな。」


のぞむ
「代替エネルギーの問題もはっきりしていないし、それこそ地球温暖化やエネルギーコストとかいろんな問題が複雑に絡み合っているから、簡単には出せない結論なんだろうけどね。でも『今すぐ結論は出せない』っていう結論は出ちゃったってことなのかな?」


博士
「今の生活を捨てる、という選択肢は総意としては採用されなかったということじゃろう。今の生活が不便になってでも原発はいらない、と本気で思っていた人もいた筈じゃが、社会全体としては受け入れられんかったようじゃな。」


のぞむ
「選挙の結果でそうなっちゃったのかな。選挙っていろんな政党のいろんな公約が入り混じっていて、勝った政党の意見を全て肯定したわけじゃないのにね。それこそ、国民投票でもやらないと納得できない人もいるんじゃないの?」


博士
「今回の柏崎刈羽の審査が大きな役割を果たすじゃろうな。ここが再稼動出来ないとなれば、本気でエネルギー問題をどうにかせんといかんじゃろうし、するとなれば反対派も納得のいく安全対策の基準が出来る。

 また、震災から時が経ったとはまだまだ言えんが、これまでは復興や活気という面で国民に元気や勇気を与えることを優先的に社会が回ってきたが、さっきの話のように生活・社会を変える必要があるかどうかの議論も改めてしてもよいじゃろう。直接震災に関わっていない国民や企業が、今後自分たちが被災したときにどうあるべきか、原発を無くすとか無くさないだけでなく、国として社会として、方向性ははっきりさせるべきだと思うがな。」


のぞむ
「ぼくは前も言ったけど、発展発展成長成長で上り詰めていくよりも、今あるものを大事にして質を高めた生活をしていくほうがいいと思うよ。技術開発や研究はしていかないといけないと思うけど、社会にとって本当に必要なものだけが、ぼくらに届けばいいと思う。」


博士
「じゃが、発展成長がないと停滞下降につながる。それに現状維持をベースにしてしまうと、マンネリや弾かれるものが出てきてしまう。そうしたものの受け皿を作ってきたのが発展成長であると考えると、無くしていくのは容易ではないと思うぞ。」


のぞむ
「うん。ぼくもはっきり原発を無くせ!電気は使うな!車は使うな!とは言い切れないから、あいまいにしてうまいところをいただこう的な考えなのかもしれないし、周りと比べて自分だけが不利益をこうむるなら不満も持つし、どんなことでも受け入れようという覚悟は足りないかもしれない。」


博士
「じゃからこそ、そうした議論が必要なんじゃな。今回の件もそうじゃが、『再稼動ありき』で話が進んでしまうのが一番怖い。ここまできたからどうせ最後は押し切るんだろう、とか、なんだかんだで再稼動させるように圧力がかかっちゃうんだろう、とか、そういう風潮になって肝心の中身の議論がないがしろになってしまうことで、こうした議論を無意味だとか思ったりどんどん無関心になってしまうのが一番良くないことじゃと思う。」


のぞむ
「推進派は隙のない文句の付けようのない安全対策を講じていけばいいし、反対派は原発がなくてもやっていける社会を提案して心から納得させればいいし、とにかく相手のアラを探して潰していくことでなくて、徹底的な議論を重ねた上での結論であれば、そこで出た方向性に説得力が出て、賛同していく人も増えるかもしれないね。」


博士
「そうじゃな。原監督風に言えば『胸と胸を突き合わせて』議論して欲しいな。」


のぞむ
「ぼくらも一体となって真剣に考えたり、覚悟を決めていく必要があるね。損得とかだけじゃなく、自分の支持する意見を持って、この行く末を追いかけていくことで、何か方向性が見えるかもしれないね。」


博士
「最終的にみんなが満足する結果にはならんのかもしれんが、考えるだけ考えて、議論するだけ議論しきったら、概ねのことが受け入れられるようになる、ってのは都合のいい考えじゃろうか?」


のぞむ
「ううん、そんなことないよ。やるべきこともやってない人が文句を言ったって何も変わらないのは、今までの歴史が証明してるもんね。複雑で難しい問題だけど、無関心の人が関心を持ったり、関心を持った人が議論に参加したり、それぞれが一歩ずつ進めば全体として大きな前進になるよ。」


博士
「そうなっていくといいな。今後もこの件については一面で取り扱うかもしれん。そうした機会を利用して、少しでも進んでいくとしよう。」


のぞむ
「そうだね。ぼくも日常生活の中でももっと意識してみるよ。そればっかり考えているわけにもいかないけどさ。いつだってギリギリの生活してるから。」


博士
「いつだってギリギリさ!いつだってギリギリさ!」


のぞむ
「ももクロ?・・・からの田中つながりの楽天優勝ネタへ!?」



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