posted on 2013年9月26日木曜日

【一面】集団自衛権 海上輸送にも



博士
「今日も国際的な話題じゃが、どちらかと言うと政治的な内容かな。
  自衛隊の集団自衛権の行使に海上輸送も含める、ということじゃが、これも今どうこうではなく、今後の憲法改正に備えた見解を示した、ということじゃ。」


のぞむ
「よく分かんないね。どゆこと?」


博士
「北朝鮮や中国などとの有事の際、武力行使はいたしかたない、という認識は高まっているが、拡大解釈すれば自衛隊が世界中どこでも派遣されるようになってしまう、という批判の声を受けて、具体的な用途を示した形じゃ。」


のぞむ
「同盟国の戦争にも力を貸すってこと?」


博士
「直接戦闘行為をしなくても、例えば戦闘地域の海上の機雷撤去などを行うことも戦闘行為とみなされてしまう。じゃが、中東など原油ルートを確保することは日本の危機を救うためだとし、これも含めようという考えじゃな。」


のぞむ
「うん。原油が入ってこなくなるとガソリンも上がるし、発電にも影響するからね。それは分かる。
  けどなんか、そのことそのものを心配しているというよりは、憲法改正を有利に進めるための布石的な印象を受けるね。」


博士
「確かにその通りなんじゃないかな。改正反対派は『地球の裏側』まで派遣するのは行き過ぎだ、という論調らしいからの。」


のぞむ
「政治家ってそういうフレーズとかに食い付くの大好きだよね。ま、みんながみんな、自分達の立場に都合よく解釈しようとするから、こういう具体的な取り決めは必要なんだろうけど。」


博士
「昨日の話のような天災などによる人道的支援に関しては、命を守るため、という大義名分か一致するが、戦争なんかはそもそもが立場の違いから生まれる対立じゃからな。関わる者がみんな自分の立場で行動したらいつになっても収束せん。」


のぞむ
「ね。憲法改正の反対派は、戦争することが反対なのか、憲法を変えることが反対なのか、相手の思い通りに事を進められるのが悔しいのか、よく分かんないよね。」


博士
「それを言ったら政府も憲法を変えることが目的なのか、日本の国際的な立場を強くすることが目的なのか、自分の名を残したいのか、よく分からんな。

  そもそも、いくつもの要素が同時に含まれるから、何を基準に考えるかで答えは変わってくるもんじゃ。だからこうした議論は必要なのじゃがな。」


のぞむ
「国を守る・良くすることが目的なのは一致してると思いたいから、デメリットにどう対処するか、なんだろうね。

  この場合、国の危機を想定して解釈を明確にしたけど、それを同盟国に上手いこと使われて戦争に手を貸してばっかりになったり、防衛費がどんどんかさんだりとかなったとき、国は良くなったのかどうかって。」


博士
「国際的に貢献しているのじゃから、その後受けるメリットもあるじゃろう。ただ、それこそ立場によってメリットを受ける人、デメリットを受ける人は別になる恐れはあるな。」


のぞむ
「みんなババを引きたくないんだよね。だから、どうあがいてもメリットを受けられないであろう一般人は、デメリットがなければいいんじゃない?程度の関心しか持てない。」


博士
「戦争が無くなるのが根本なんじゃろうが、現実問題すぐには難しいじゃろうし、どんな形であれ争いは残るじゃろうしな。戦争撲滅を願いつつ、現状最も良いようにバランスを取っていくしかないんじゃろうか。」


のぞむ
「悪く言えばその場しのぎなんだよね。」


博士
「だからこそ、その次をどうするか、そのまた次をどうするか、が大事じゃな。先のことなんて分からんが、そうやって考える人を増やしていくとか、何らか出来ることをしていかんと、人類全体の進歩はない。」


のぞむ
「人類の進歩とは大きくきたね。ここでこうしてグダグダな話をしていることも、進歩につながるのかな?」


博士
「なんでも気の持ちようじゃよ。ガンバロウ、のぞむくん。」


のぞむ
「何だか分からないけど励まされてしまったぞ。ま、頑張ってみますか!」


Powered by Blogger.